『魂うた』というワークショップのこと③〜「なんで男がいるのよ」

「なんで男がいるのよ」

と参加者の一人は思ったという。
後で友達になってから、そう聞いた。

女の中に男が一人。
それが僕の『魂うた』初体験だった。

とても大事な場面なのに、
いま思い出そうとしてみると、
途切れ途切れにしか覚えていない。

たぶん輪になって、
それぞれここに来た目的を話し、
その後、休憩になって、
隅っこにあるお茶コーナーで
身を寄せて話をしたと思う。

そのときに
「ああ、ここにいていいんだな」
と感じたのは覚えている。

自分が無理なく笑っていることが感じられて
それなりにリラックスしていること、
そして「受け容れられている」
ということを肌身でたしかめられた。

僕は昔から転校を繰り返していたこともあって
新しい環境に飛び込むのは慣れているほうだ。

それに男性よりも女性の友達が多いので、
女性だらけのところも平気だ。

でも、そんなことは周りには伝わるはずもない。
僕は自分の性格のおかげで
なじめたと思っていたけれど、
振り返ってみると、
おそらくこの時点から綜海さんに
見守ってもらっていたような気がする。

「なんで男がいるのよ」
と思ったのは友達以外にも何人もいたそうだけれど、
そんなことおくびにも出さずにいてくれて
和気あいあいとした時間を過ごすことができた。
(もしかしたら鈍かっただけかもしれないけど)

そして、その日の午後には
はじめての『魂うた』を聞いた……はずだ。

このとてつもなく肝心な場面を
僕はまたしても忘れてしまっている。

でも、何曲目かを聴いていたとき、
歌が体を震わせたのはおぼえている。

その後も何度も体験することになる
『魂うた』という現象。

あるときは心臓のあたりがあったかくなり、
あるときは震えて涙が出たり、
あるときはすーっと透き通るような気持ちになったり。

そのときの反応がどれだったのかは覚えていないけれど、
初日から僕は涙していた。

ちなみに

「なんで男がいるのよ」

と思ったという友達は、
このリトリートが終わった後、
「男の人がいてくれてよかった」
に変わったという。

僕は実際にそうなるよりもずっと前に
この場の「安全」を感じていた。

それはやっぱり
綜海さんとみんなの信頼や
見えないコミュニケーションのようなものに
支えられていたってことなんじゃないかなあ。

(つづく)

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